| 廃プラ焼却と温暖化 |
「サーマルリサイクルって本当に大丈夫?」をテーマに、昨日12日(土)、飯田橋で市民学習会が
行なわれました。“廃プラ燃やすな!市民協議会”による主催で、“資源循環研究所長” 村田徳治 さんを講師に、東京清掃労働組合の方々が現場の声を聞かせてくれました。
印象としては、廃プラを焼却することによりどれだけ温暖化に寄与するのかといったところは
テーマに掲げながらも明確な言及はなく、焼却した際に出る煙突からの200℃の排熱(いわゆる
ヒートアイランド現象)を懸念するといったところに重点が置かれていたように思います。
会場から質問も出ていましたが、焼却することにより出るCO2がどの位なのか、都や各機関
の予想するデータが異なる。CO2の排出はどうなのか?といった質問には、村田所長「そもそも、
生ゴミを焼却することに無理があるのであって、(水分を多く含み燃焼カロリーが低い)なので
今までもガスや助燃剤を使用し焼却しているのだから今でもCO2は出している。」といった内容の回答。
焼却した際に出るCO2の予想排出量は提示されませんでした。
また、以前に私も記事に挙げましたが日本の熱回収率が20%とあまりにも低く、そこはなぜかといった
ところでは、まず日本のごみ焼却施設はそもそも熱エネルギー回収目的に向けて作られた
ものではなく、単なるごみを燃やすためだけの施設。EU(特に環境先進国と言われるドイツなどは
1875年にはごみの焼却施設から地域の家庭、企業へパイプラインによるコジェネレーションを導入しており、
ゴミの焼却による熱回収システムは既に構築されているため、高い回収率で熱電併給している。
ゴミ焼却による排熱を利用した給湯パイプラインはドイツで13,000km、デンマークで17,000kmにも
およぶ。 だが日本に導入したくとも、日本の自治体にはお金がないから、
早急の給湯パイプライン整備は無理だろう、、、との事。
だが現在日本ではゴミを燃やしメタンガス化することは研究では可能になってきている。
日本にはガス管は各家庭に敷設されているわけだから、そのパイプを
利用しそのメタンガスを供給するようにするとよい。
ごみ焼却をメタンガスエネルギーに変える新システムの提唱をしていました。

アイスランドなど既に、2050年までには脱石油、NO!OILの方針を打ち出しており
そもそも生ごみは有機物、燃やすのではなく、むしろ埋め立てそこから出るメタンガスを地下
パイプラインからガススタンドや各家庭に供給するシステムの構築に力をあげていると以前記事にも
挙げた。メタンガスは当然温室効果ガスなので、日本の埋め立て場に何メートルか間隔で突き出している
パイプから出るメタンガスは温暖化に寄与している。これを回収しようという早い試みは日本も早急に
取り入れて欲しいものです。
廃プラの焼却を始めたことにより、千歳(烏山)と板橋の焼却施設からの声では、問題点として
炉壁にクリンカが着き始めた。ACC制御上、発熱量が1,000〜2,000KJ/kg高くなっている。
高温焼却が続くことから、焼却炉のキャスター劣化やクリンカの蓄積、結果焼却炉の損傷が大。
修繕費に莫大な予算が必要。何より心配なのは炉が高温になりすぎているので、規定量以上で 燃やすことにより事故につながる危険性もあるとのことだ。
現場の声は切実で私はいくつか質問をぶつけてみた。
私「炉の設備が向上し、クリンカの生成はないと聞いていたが。」
関係者「そういう情報を意図的に流されているが、実際は自動化施設などとは名ばかりで
現在廃プラ100%焼却になり、炉は高温状態、クリンカの生成も見られ、ほとんど手動操作で
つきっきりの状態で神経をとがらせている。」とのことだった。
一方、村田徳治所長は廃プラを資源化することにも異議を唱えており、プラスチックは、添加物、
可塑剤などから成り立ち言ってみれば薬漬けの半病人。これは当然埋め立てては土壌汚染を引き 起こす。資源化するにも難しい。

アメリカで考えられたプラスチックの識別マーク、そもそもこれだけでも複合物別に分けられるのに
日本では容器包装プラマークのみ。
これをいっしょくたにして一体何ができるのかと言っても、こんなものだ。偽木や工業用コーンなど。
(注:いっしょくたにして出来ている訳ではなく、一部リサイクル可能な材質を選別している)
PP、PE、PETなどに限られる。

どうでもいいものばかりで、品質は劣化し再生品化されても1度きり。その際の環境負荷を考えても 再三に合わない上(再生品化するにもエネルギーが必要)結局その後はゴミになっている。 マテリアルリサイクル品のマテリアルリサイクルはできない。
リサイクルといって延々循環するわけではないのです。
結局、最後はゴミになっているというのが現実です。
そこで、村田所長に質問をぶつけてみました。
私「廃プラの処理についてマテリアルリサイクル目的で昨年、分別回収していた廃プラごみが他地域 で埋め立てされていた件もありました。また、途上国へ転売している実態もあります。
マテリアルリサイクルではその処理のため中間処理をする施設の近隣住民たち
杉並区の杉並病や大阪 寝屋川地区の被害など、出る有害化学物質により化学物質過敏症を引き 起こしている問題も起きています。また温暖化の視点で考えると、運搬費用や再生品するまでの 環境負荷を考えると、地域に焼却施設を持つ地区では燃やしてサーマルリサイクルするといった 方向が環境負担はかからないのかと思いますが。」
村田所長「マテリアルリサイクルは良いと思わないが、かと言って安易にサーマルリサイクル
にしろとは思わない。マテリアル目的で中間処理施設を持つ地域はもう少し待てと思う。
そのうち、廃プラをエネルギーに変えるシステムを構築するまでは、いったん埋め立てしておいて
その時が来たら掘り起こして使えばよい。今ならば、国内で20基ある溶鉱炉などに
利用したらいい。また中国など、欲しいと思うところに転売するのもいいのではないか。発展させる
ためにはそれも必要かと思う。それが温暖化防止につながるのではないか。」と言ったような回答
だった。
質問時間がなかったのでこれまでとなったが、最後の中国の話は疑問に残りましたが。
また、質疑応答で主催者の1人の女性から私に向けられたのは「廃プラを燃やせなんて言わないで! 燃やして出るダイオキシン被害を知っているか」との質問。
私「燃やせと言ってるわけではない、廃プラの処理に良法があるなら私はこの学習会に参加していない。
どうしたら1番良いのかをずっと模索している。ただ1つ解っているのは、今あるどの処理方法も何かしら 問題がある。だから発生抑制(リデュース)を再使用(リユース)使わない(リフューズ)
を訴えたい。それは立場を超えても一緒ではないか?リサイクルなんて最後の最後におきたいということ。」
公害対策を長年やっている方が途中うまくまとめてくださっていましたが、やはり廃棄物の処理には 自治体の任せるところで、環境省は見てみぬふり。
なので地域毎の弊害も出てくる。またプラスチックは企業に抑制をかけてもらわなければ増える
一方、その処理のために各所で被害が出ている、燃やせ、再資源化しろという言い合いを市民でして いるのは最も悲しいこと…。と。
私も、本当にそう思う。こういう場に参加するたびに思うけど、どうしても何やら決起大会のような
雰囲気になりがちで、違う意見や立場をもつ人を、えてして攻撃の対象にしてしまいます。
そのどちらも経験する事があるので自分にも言えるのですが、反対意見にも耳を傾け
あきらめず冷静に議論を重ね、初めて解決の糸口が見えてくるのだと実感し会場をあとにしました。
焼却の現場の声も聞け、有意義な学習会でした。
1つ残念だったのは、多くの方がペットボトル飲料持参で参加し、最後に会場のゴミ箱に捨てていた
方がいたこと。。。 …そういう私もほんの1年前はそうでした^^;
次回も意見交換ということで呼んでくださるとの事なので、ぜひみなさんマイボトルで参加してくださる のを楽しみにしていま〜す♪
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